どのくらいの年齢から矯正治療をはじめれば良いのでしょうか? 矯正治療の開始時期について

Q.

こどもの歯並びが気になっています。何歳頃から矯正治療はスタートできるのでしょうか?

A.

矯正治療の開始時期は、歯並びの状態だけでは決められません。骨格の問題、習癖や治療する本人の全身の健康状態や成長の度合い、そして本人とその家族のやる気と理解で変わってきます。

矯正治療は、始める時期により「準備矯正治療」「本格矯正治療」の2つに分けられます。

準備矯正治療というのは、乳歯列や混合歯列の時期(6歳から9歳くらい)に始める治療のことです。この時期の治療は、明らかに悪い状態であるなら、少しでも治療しておいて、永久歯が正しく生えやすい環境をつくったり、永久歯の矯正治療を始めるための準備を整えておくのが大きな目的です。 この治療は、成長を利用して骨格のズレを治療したり、歯列を拡大したり、部分矯正をするのに適しています。指しゃぶり、舌癖、爪噛みなど、歯並びに悪い影響のある習癖をやめさせて、それ以上歯並びが悪くならないようにするのも早期治療のひとつです。順応性の豊かな時期ですので、患者本人の苦痛も少なく、早く慣れて、好ましい反応を得やすいといえましょう。また、早く始めれば、歯を抜かずに治療できる可能性が増すなどのメリットがあります。

本格矯正治療では、乳歯がすべて交換して永久歯がほぼ出そろった状態ですので、ほとんどの場合、マウスピース装置やワイヤー装置にて、広い範囲にわたって徹底した治療を行うことができます。特に、歯を抜く必要のあるケースでは、治療を開始するときに乳歯が残っていないほうが、治療の能率がいいということもあって、早くても11~13歳が開始年齢になります。

早ければ早いほど良いとも限らないので、まずは、一度ご相談ください。